レオパって可愛い!飼ってみたい!と思った人が最初にぶつかる壁、それが餌である。
レオパは昆虫食であるため、基本的には生きた虫=活餌を与えなければいけない。(野菜などは食べない。)
え!?虫!!?虫触れないと飼えないの??そう思った虫が苦手な人も多いと思う。
しかし絶望しないでほしい。人口餌や冷凍餌の品質も随分上がってきていて、必ずしも活餌をあげなくても飼える場合もある。
レオパを30匹ほど4年余り飼ってきた僕のおすすめの餌ランキングは、ずばり以下の通り!
- 冷凍クロコオロギ
- レッドローチ
- レオパブレンド
順番に、それぞれの餌がおすすめな理由や類似の餌との比較などを餌に関する基礎知識を添えながら説明しよう。
さらに、餌に不可欠なダスティングについての基礎知識、さらにあげる時間、あげ方など、餌についての基礎知識をしっかりと説明していきたいと思う。
嗜好性が高く管理手間もかからない冷凍コオロギ
コオロギ系の活餌のメリデメ
爬虫類初心者が一番最初に行き着く活餌がコオロギだと思う。コオロギの中にも、イエココオロギ、フタホシコオロギなどいくつか種類がある。
【メリット】
- レオパの嗜好性が高い。
- 見た目が他の餌虫に比べて受け入れやすい。
- バランスの取れた栄養価と吸収率も高い。
【デメリット】
- けっこううるさい。成虫になると雄が大合唱する。数によっては、飼い主の生活に支障をきたすレベルになる。
- 臭い。糞尿の匂いが溜まってケージがすぐに臭くなる。虫かごの蓋を開けると臭う。
- 捕まえるのが結構大変。思った以上にすばしっこく、ピンセットで捕まえるのに一苦労する。ジャンプして部屋の隅に逃れることもしばしば。
- 管理していると結構すぐに死んでしまう。脱水、過密、通気、気にしなければいけない点が多い。
- レオパが咀嚼しないで丸呑みした場合、胃の中で噛みついてレオパの致命傷となることがある。(実際にあった話)
活餌は大変なので冷凍コオロギという選択肢
コオロギを活餌として管理するのは思った以上に大変である。
しかし有難いことに、管理の大変なコオロギをぷりぷりに育て、冷凍販売してくれる素晴らしい業者がいる。
そこで僕は、冷凍コオロギ、特に冷凍クロコオロギをお勧めする。
一般的に冷凍餌は活餌に比べて嗜好性が下がるが、冷凍クロコオロギは非常に嗜好性が高い。その上イエココオロギに比べて1匹が大きく、アダルトでも一度に2匹与えれば十分なサイズ感。
冷凍餌、おすすめである。
活餌が必要な時はレッドローチが一番管理が楽
ローチとはゴキブリのこと。ゴキブリと言っても日本のチャバネゴキブリなどではなく、もう少しだけマイルドな、海外の種類が餌として使われる。
活餌としての僕の一番のお勧めはローチである。理由は管理が圧倒的に楽だからである。
さらにローチの中でのレッドローチがお勧めであるが、ここは相性にもよるかと思うので、2種類のローチのメリデメをざっくりと紹介する。
レッドローチ
個人的には一番のおすすめの活餌である。我が家の活餌はレッドローチをメインにしている。
【メリット】
- 生命力が強く管理が楽 ← 長期で飼育することを考えるとこれが一番大事
- 壁や天井を登らない、飛ばないので安心。
- 個体のサイズが小さく成虫になってもレオパが食べやすい
- 他の活餌に比べ、嗜好性が高く。拒食になりづらい。
- 栄養バランスも比較的良い。
【デメリット】
- デュビアに比べ動きが素早く捕まえにくい
- 若干、油のような匂いがある(僕はそこまで気になりませんが、、)
- 個体がやや小さいため、1回あたりにあげる餌の量が増える
- 吸収率が他の活餌に比べてやや劣るとの文献あり。
とにかく管理が楽、餌は小松菜の切れ端を放り込んでおけば良いし、滅多なことでは死んだりしない。嗜好性も高い。
成長スペードもデュビアほど遅くもないので、繁殖させて餌代を節約したい人にもお勧めである。
ゴキブリと聞いて、たじろいでしまう人も多いだろうが、レオパと長年の付き合っていくのであれば、一度騙されたと思って試して欲しい。レッドローチは思ったほどグロテスクではなく、扱いやすいと感じると思う。
デュビア
デュビアも紹介しておく。正式名称はアルゼンチンフォレストコックローチ。土の中に潜って生活する個体で大人しい。
【メリット】
- 成虫にならなければ見た目がダンゴムシみたいで受け入れやすい
- 動きも遅く扱いやすい。壁や天井は登らず、飛ぶこともない。
- 生命力が強く死にづらい
- 高タンパクで栄養価が高い。
- ほぼ無臭
- 管理が楽
【デメリット】
- 雄が成虫になると見た目がGそのもので結構グロテスク
- 成虫はかなり大きく、レオパは食べられない場合が多い(食べれても吐き戻すことがあるのでやめるべき)
- コオロギやレッドローチに比べて嗜好性が低いことも。
- 飼い主がアレルギーを発症する場合がある。僕も例に漏れずデュビアを扱うとアレルギー性鼻炎が起こってしまう。人によっては喘息の発作が起きてしまう人もいるとのことで要注意。
- 繁殖させたい人は成長がゆっくりなのであまり適していないかも。
最初、そのとっつきやすさ(?)から、僕もデュビアをメインの活餌にしていたが、アレルギーや成虫の扱いに困って、辞めてしまった。(あと成虫の雄は結構グロい見た目をしている。)
食べるのであれば人口餌もお勧め
もし飼っているレオパが食べる場合は人工餌もお勧めである。
【メリット】
- ダスティングなしで整った栄養バランス
- コスパがいい
- 餌の管理にかかる時間が省ける
デメリット
- 嗜好性が低い
- 置き餌ではほとんどないので一つ一つピンセットで上げる必要がある。
人工餌の難点は、とにかく食べない個体が多いことである。もしくは順調に食べていたのに、突然食べなくなる、ということもある。
比較的嗜好性の高いレオパブレンド
そんな人口餌の中で、僕が試した中で一番嗜好性の高いものがレオパブレンドである。
うちでベビーから飼う個体にはレオパブレンドをあげる。最初に餌と認識してしまえば比較的継続して食べてくれる。
ただし、ある時に気まぐれでコオロギとかをあげようものなら、味を占めて食べなくなってしまうことも多々あるので、注意が必要だ。
ヒカリ菌が含まれているレオパドライ
レオパドライは、ヒカリ菌というレオパの腸内環境を整える菌が含まれているためお勧めだ。
ヒカリ菌は腸内で菌が活性化して優先種となり、他の有害菌が取りつくのを抑制するため 疾病に対する抵抗力の向上が期待できる。レオパの天敵、クリプトへの抵抗力を理論上は高めることができるのだ。
クリプトとヒカリ菌については下記の記事で詳しくまとめている。(有料記事)
ただしレオパドライに比べても嗜好性が悪く、なかなか食べてくれないのが難点。
そこで、我が家ではすり潰してダスティングするようにしている
結構手間がかかるが継続して餌喰いが上がるようになったので、お勧めである。
ランキング外でもおすすめな餌たち
ワーム系
ワームとは足のないうねる系の虫のことをいう。レオパの餌として一般的なのはミルワーム、シルクワーム、ハニーワームあたりである。
ミルワーム
もっともよく使われるワーム。ビタミン・ミネラルの値がやや劣るが、管理が楽で置き餌として扱いやすいため、ブリーダーなどガットローディングをした上で主食としている人も多いとのこと。吸収率は全餌の中でトップらしい。
※ガットローディング → 餌虫に栄養価の高い餌を与えることで、餌虫の栄養価も上げようとする試み
我が家ではレオパ以外の爬虫類が拒食となった時などに、ミルワームをあげることが多い。
ハニーワーム
全餌の中でもがかなり嗜好性が高い。脂質が多く栄養素が偏っているので主食には向かないが、拒食の個体がいる場合は、ハニワをあげてみると効果があることも。
ピンクマウス
いわゆるピンマというやつで、マウスの赤ちゃん。非常に栄養価が高く、飼育者によっては、繁殖期の雌にあげるブリーダーなどもいる。
以前、有名な動物病院に行った際、「野生のことを想像してみれば、レオパがマウスの赤ちゃんを採取することがそうないことはわかるはず。基本的には必要ありません。」と言われ、それ以来、僕もレオパにはあげてない。
餌をあげる際の補助サプリ
活餌には必要不可欠なカルシウム剤
これまで紹介した餌の中で、人口餌、ピンクマウスを除く、昆虫餌についてはいずれもカルシウムが圧倒的に不足しているため、カルシウム剤をふりかける(=ダスティングという)必要がある。
注意が必要なのは、ダスティングをすると、食べるのを嫌がるレオパも結構いるという点だ。
我が家でも嗜好性が落ちないよう、いろいろなカルシウムを試した。
いろいろ試した結果としては、微粒タイプのものがおすすめである。
レオパの気持ちになってみると、せっかくありつける餌にザラザラしたカルシウムが添加されているのは嫌なのだろう。
ちなみにカルシウム剤には乳酸カルシウムと炭酸カルシウムがあり、乳酸カルシウムの方が吸収率が高いなどの特徴があるが、詳しい話はここでは割愛する。
消化を助ける商品レブラーゼ
もう一つ爬虫類飼育において個人的にマストではないかと思うのが「レプラーゼ」である。
レオパにとって、消化不良は思った以上にやっかいなトラブルである。
レプラーゼを普段から添加することで、こういったトラブルを未然に防ぐことができる。そして餌喰いが良くなり、拒食になりにくくなる。
餌をあげる時間と頻度
餌をあげる時間
レオパには餌は夕方から夜にあげる。レオパは夜行性だからである。時々、朝方でも結構積極的に食べる個体もいるが、レオパのバイオリズムからいってあまり適切ではない。
餌をあげる頻度
餌をあげる頻度は成長具合によって違ってくる。個体差にもよるので、あくまで参考だが、一般論を記す。
- ベビー期(~30g):毎日。
- ヤングアダルト(30g~50g):2-3日に一度
- ふるアダルト(50g~):週に一度
レオパの給餌で大事なことはあげすぎないことである。あげすぎると拒食になる個体が結構多い。腹8分目でまだ欲しがるくらいでやめておくくらいがちょうどいい。
お迎え当日の給餌はNG
ちなみにレオパをお迎えした当日の給餌はしてはいけない。
爬虫類は環境の変化に非常に敏感で、お迎え当日はストレスを抱えているため、吐き戻しや消火不良を起こしやすくなってしまうのだ。
念願のレオパをお迎えしたのだから、ついつい構ってしまいたくなるが、お迎えした個体の様子を見ながら、1-3日は餌を挙げず、環境に慣れるのを落ち着いてみてあげるのが大事である。
まとめ
レオパの餌に関する僕のおすすめとその理由、基礎知識をまとめてきた。
レオパも人間も、健康は食生活から。ただ餌をあげるだけでなく、できるだけ良い餌を、正しい頻度であげることで、様々なトラブルを未然に防ぐことができる。
皆さんのレオパライフにこの記事が少しでも役に立てたら幸いだ。
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